腎臓病の治療
食事に気をつける
その他に気をつけたい成分
腎臓病が進んできたら「カリウム」「水分」「リン」にも注意が必要です。
ただし、どの成分にどれくらい気をつけるかは、患者さんによって違っています。 目安を知るためには、病院で定期的に検査を受けることが大切です。
カリウム
体内のバランスを整えたり、神経の信号を伝えたりします。
● とりすぎると…
しびれや吐き気などの症状を起こし、ひどくなると不整脈や心停止をまねくことがあります。
上手にとるコツ
カリウムが多く含まれる生野菜や果物、海藻などを食べすぎないようにしましょう。カリウムは水に溶ける性質を持っています。野菜を食べる時は、小さく切って水にさらしたり茹でこぼしたりすることで、カリウムの量を減らすことができます。
水分
● とりすぎると…
ひどくむくんだり、心臓や血管に負担をかけたりすることがあります。
上手にとるコツ
スープや鍋物などの汁は飲まずに残して、食事からとる水分の量を減らしましょう。
1日に飲んでよい量の水分は、あらかじめ水筒などにとっておきましょう。
飲みすぎを防ぐため、水分は一口ずつゆっくりと飲みましょう。
塩分と水分の関係
塩分をとりすぎると水分が、水分をとりすぎると塩分が欲しくなります。
この悪循環にはまらないよう、塩分も水分もとりすぎないようにしましょう。
リン
リンはカルシウムとともに骨や歯を作るために必要な成分です。
● とりすぎると…
骨をもろくしてしまいます。また、血管をつまらせたり、関節痛や目の充血、皮膚のかゆみなどを引き起こしたりすることがあります。
上手にとるコツ
タンパク質やカルシウムが多く含まれる食品には、リンも多く含まれています。
それらの食品を食べすぎないようにしましょう。
参考資料:
慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診療ガイドライン
監修:成田 一衛 先生