腎臓病の治療

モデルケース②:腎硬化症

腎硬化症のNさんの1日を見てみましょう。
Nさんは高血圧が進み、腎臓の働きが悪くなり始めているので高血圧の薬を飲んだり、血圧が上がりにくい行動を心がけたりしています。
Nさんは現在、産直野菜のお店で働いています。

お示しする患者さんの生活はあくまで一例です。
実際に行う食事療法、運動療法の内容は、主治医と相談して決めましょう。

ゆっくりと起床

Nさんは目覚めると、布団で手足を伸ばしてから、ゆっくりと起き上がります。
急に起き上がると血圧が変動して、具合が悪くなるかもしれないからです。

トイレに行き、尿が泡立っていないことを確認しました※1

※1 尿の様子は腎臓の状態を表す目安になります。毎日のチェックが大切です。

外出時の工夫

室内から屋外に移動するなど、急激な気温の変化は血圧も大きく変動させます。
Nさんは体温調節がしやすいように、薄手の長袖シャツに、カーディガンを着ました。
血圧を測り、朝食をしっかりと食べ、薬を飲んでから、職場に向かいました。

軽い運動を心がける

職場では野菜を棚に並べたり、レジをうったりしています。
立ちっぱなしにならないように、ときどきは座って休んだり、背伸びなどの軽い運動をしたりします※2

※2 長い時間立ちっぱなしだったり、重たい荷物を持ったりすると、意外と腎臓に負担がかかってしまいます。こまめに休憩をとるなどして、体も腎臓もいたわりましょう。

塩分・タンパク質の制限

奥さんの手作りのお弁当です。塩分やタンパク質をとりすぎないメニューです。
昼食の後、同僚にタバコに誘われましたが、禁煙しているので断りました※3

※3 喫煙は腎臓病を進める原因になると言われています。禁煙を心がけましょう。

体調に合わせた軽めの運動

帰宅後、念のため血圧を測りました。血圧は上がっていませんでしたが、少し疲れていたので、運動は軽いストレッチにしました。
夕食も塩分とタンパク質の量に気をつけたメニューです。

就寝準備(入浴の温度と血圧)

夕食後は、ぬるめのお風呂に入りました。38~40℃くらいのお風呂は、リラックスできて、血圧が変動しにくい温度です。
入浴後30分ほど休憩してから、夜の血圧を測り、血圧が安定していることを確認しました。
おやすみなさい、Nさん。

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