腎臓にまつわる病気
心臓と腎臓
腎臓病の患者さんは心臓の働きが悪くなりやすいこと、逆に心筋梗塞などの患者さんは腎臓の働きが悪くなりやすいことが知られています。
心臓を疲れさせる「貧血」
腎臓の働きが悪くなると赤血球が減り、貧血が起きやすくなります。(詳細は「貧血と腎臓」を参照)
貧血で体が酸欠になると、心臓は全身にくまなく酸素を送ろうとして、一所懸命にポンプを働かせます。この状態が続くと、心臓は働きすぎて、どんどん弱っていってしまいます。
酸素はすべての臓器にとって、正常に働くために不可欠な材料です。
貧血で酸素が不足した状態が続くと、特に腎臓では酸素が足りなくなり、さらに働きが悪くなってしまいます。
腎臓を傷つける「高血圧」
心臓の働きが悪くなると、ポンプを一所懸命動かすため、血圧が上がります。
高血圧が続くと、血管の塊である腎臓には特に負担がかかり、血管が傷ついていってしまいます。(詳細は「高血圧と腎臓」を参照)
また、高血圧は心臓の血管も傷つけたり、つまらせたりする原因にもなります。
心臓と腎臓がどのように影響しあっているのかは、完全には分かっていません。 貧血と高血圧は、影響を及ぼしあう原因の一つにすぎません。
2つの臓器を悪くしてしまわないために、どちらかの臓器に異常が見つかったら放っておかず、治療を行いましょう。
参考資料:
エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2018
監修:成田 一衛 先生