腎臓にまつわる病気
高血圧と腎臓
高血圧は、食事がかたよっていたり運動不足が続いたりして、生活習慣が乱れると起こりやすいことが知られています。
高血圧の目安
上の血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上、
下の血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上が高血圧の目安です。
出典:高血圧治療ガイドライン2014
高血圧が続くと、全身の血管が硬くなる動脈硬化が起こってきます。動脈硬化が起きている血管の内側では、炎症を起こしたり治ったりがくり返されて、血液の通り道が狭くなっていきます。
腎硬化症とは
高血圧が続くと、腎臓の血管でも動脈硬化が起こってきます。
腎臓の血管は特に細いので、動脈硬化が起こると血液の通り道がさらに狭くなり、血液の流れる量が減ってしまいます。
血液が十分に行き渡らなくなると、腎臓の働きが悪くなってしまいます。
この状態を「腎硬化症」と呼びます。
腎硬化症は高血圧が続いている場合や、年齢を重ねて血圧が高くなっていくことで病気が進んでいくことが知られています。
初期症状は、高血圧のために肩こり、めまい、頭痛などを感じることがありますが、多くの場合、腎臓の働きが悪くなることによる症状は出ないまま病気が進みます。
尿検査でたんぱく尿が出て、病気が分かることもあります。
腎硬化症の治療
腎硬化症の治療では血圧の管理が大切です。
毎日時間を決めて血圧を測るようにするなどして、自分の血圧を知っておきましょう。
また、塩分を減らした食事をとるようにしたり、適度な運動を行ったりして、血圧を下げるようにしましょう。血圧の管理が難しい場合は、血圧を下げるお薬(降圧薬)を飲むこともあります。
腎硬化症の治療の目安
上の血圧(収縮期血圧)が140mmHg未満、
下の血圧(拡張期血圧)が90mmHg未満を目指します。
出典:高血圧治療ガイドライン2014
参考資料:
高血圧治療ガイドライン2014
エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2018
監修:成田 一衛 先生