腎臓にまつわる病気
妊娠と腎臓
お母さんのおなかの中で赤ちゃんが育つにつれて、お母さんの腎臓に流れる血液の量は、妊娠前と比べて、約30%、糸球体で血液をろ過する量は約50~60%増えます。
そのため、お母さんの腎臓には大きな負担がかかるようになります。
妊娠高血圧症
妊娠後期(20週以降)から産後12週までに140/90mmHg以上の高血圧が現れることを妊娠高血圧症候群と言います。かつては「妊娠中毒症」と呼ばれていた病気で、高血圧を中心に、むくみ、たんぱく尿などが現れます。
程度が軽い場合は食事の塩分を減らして血圧が上がらないようにし、重い場合は、入院して血圧を下げる治療を受けます。
おなかの赤ちゃんの腎臓
妊娠中のお母さんがやせすぎている場合、生まれてくる赤ちゃんがCKDになりやすいことが知られています。
妊娠中の喫煙、ストレス、高血圧(妊娠高血圧症候群)なども、赤ちゃんの順調な発育を妨げると言われています。
参考資料:
エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン 2018
産婦人科診療ガイドライン ―産科編 2017
監修:成田 一衛 先生